症例紹介
目立つ銀歯のジルコニアクラウン治療
70代 男性 / 2024年8月30日 公開
治療前
治療後
患者さんは70代の男性です。大塚歯科クリニックに通院されており、定期検診の中で目立つ銀歯を白くしたいと希望を頂きました。保険診療で治療済だった銀歯(左下4番)を除去し、白くて丈夫なジルコニアクラウンで治療しました。
STEP1 ご来院時
保険で治療されていた左下の第1小臼歯の銀歯が、お口を開けた時に目立つということで、白い歯の治療を希望されました。
STEP2 現状と治療計画
先行して対合歯(反対側の上顎側)も同じ理由でセラミック治療を済ませていたため、白さと強度を合わせ持ったジルコニアクラウンをを第一選択としてお勧めしました。患者さんにもご納得頂き、治療を開始しました。
治療内容
- ・金属のかぶせ物の除去
- ・ジルコニアクラウン(左下4番)
STEP3 金属のかぶせ物の除去
保険の銀歯を歯ぐきや土台の歯を傷つけないよう丁寧かつ的確に分割します。除去銀すると、被せものの土台になっているご自身の歯が顔を出します。
保険の銀歯から金属が溶け出し黒ずんでいますが、土台となっているご自身の歯はしっかりしているため問題ありません。これには理由があります。患者さんは70代の方ですが、大塚歯科クリニックで定期的にメインテナンスを行うなかで安易に抜髄せず、生活歯として保存・治療をしてきました。生活歯とは歯の神経(歯髄)が残って生きている歯のことで、こうして神経を保存することで歯に栄養を届け続けることができるのでしなやかで丈夫な歯を維持することができます。神経を抜いてしまった歯と比較すると一般的は残存期間は10年と言われ、お口の健康と歯の神経の保存は密接に関係しています。このように歯の神経と歯を保存して長期予後に備えることを「歯科治療のロンジェビティ」と言いますが、大塚歯科クリニックは開業時から「歯の神経」と「歯」を残す治療を続けています。
STEP4 形成とシリコン印象
改めて支台歯形成をしたあと、セラミックの被せものを隙間なくピッタリと合わせるために歯と歯ぐきの間に圧排糸を挿入します。細い天然素材の糸を入れることで歯ぐきから僅かに奥の位置にセラミックがかぶさるように製作します。これは見た目の自然さだけでなく汚れが溜まりにくくなり、歯ブラシによる清掃もし易くなるなど、清掃性にも係わってくる大切な工程です。このあと、水分を飛ばして乾燥させてからシリコンを使って精密な印象(歯型)を採得します。
採得したシリコンで採得した歯型です。へこんだ穴の周囲に僅かに伸びた「ミミ」のようなものが見えると思います。これが歯ぐきからほんの少しだけ奥まった部分で歯肉縁下と呼びます。虫歯の再発だけでなく、歯石の付着による歯周病(歯槽膿漏)にもつながるため、丁寧な型取りがとても大切です。
STEP5 ジルコニアクラウンの制作と装着
印象から約1週間ほどでジルコニアのクラウンが出来上がってきました。この患者さんは、食いしばりが強く上下の前歯部は咬耗し、左下の最後臼歯の欠損(部分入れ歯で機能回復)もお持ちです。これにより全体的な噛み合わせも乱れていますが、治療が机上の空論とならないように、患者さんのご希望と年齢を考慮し、発音・発語・咀嚼・嚥下という機能を維持しながら審美性を向上させ、体に負担の少ない治療を続けてます。
お口の骨隆起(食いしばりで起きる骨の変形)がみられるように、食いしばりの強い患者さんの状態を鑑み、事前に治療していた対合歯と合わせる形で今回も同じ強度でのジルコニアクラウンを選択しました。部分入れ歯による最後臼歯の後方支持を小臼歯でも補う形となり、フルバランスドオクルージョンに近い噛み合わせ形態で治療を終えています。
一般的な小臼歯とは異なりますが、部分入れ歯を含めて患者さんのお口環境を考慮した形で治療を終えました。70歳を超えて益々お元気に見た目にも気を若々しい白い歯をご希望され、健康にポジティブに過ごされる人生の治療に大塚歯科クリニックを選んで頂き感謝致します。定期検診を通して大塚歯科クリニックは患者さんの歯科治療のロンジェビティを見守って参ります。
治療費
治療は基本保険診療となり、ご希望により自由診療も選択頂けます。価格と税率は治療当時のものとなります
※治療費は全て税込の価格となっております。
印象採得 |
1 |
¥11,000 |
ジルコニアクラウン |
1 |
¥187,000 |
小計 | ¥198,000 |
治療費については治療費一覧のページもご覧ください。
治療担当
医師:大塚 武仁
治療費について
治療は基本保険診療となり、ご希望により自由診療も選択頂けます。価格と税率は治療当時のものとなります。
治療リスクについて
治療中に一時的な咬合痛や冷温水痛、若干の歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。また仮歯の時期には仮歯の脱離や破損の可能性、舌感などに違和感を感じることがありますが、本歯に移行するまでに通常消失します。
※すべて症例による違いや個人差があります。
掲載写真について
すべての写真データは大塚歯科クリニックによる臨床記録です。見た目を変える画像加工は行っておりません。またメーカーや学会誌からの転用などもございません。掲載写真は実際に治療を行った患者さんの同意を得て、治療を検討する方への情報提供と啓発を目的として公開しています。
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