よくあるご質問
保険と自費の歯科治療は何が違うのですか?
簡潔に言えば材質・品質・精密度・治療にかける時間になるかと思います。私は自衛隊の歯科医官として10年勤務していた時、差し歯や義歯の型取りの時に材質が保険適応の症例にも「自費診療と同一の型取り手法、材料、技工所」を選択。つまり…歯科治療における保険と自費の変数(マイナス誘因の差)をほぼ無くして実際の治療しました。結論は明らかで、治療の仕上がりや予後の優劣に差が生まれる結果でした。保険診療と自費診療においての考えうる「変数」は、材質・担当技工士のスキル・時間が解ではないかと感じました。
これは保険が悪い、自費が良いという話ではなく、やはり高価な技工物の発注を受ければ当然スキルの高い技工士さんが担当し時間をかけ、使用する器具も上質な物を使い、高い集中力(やる気とも言います)で作成することは、資本主義社会ですから純然たる事実と痛感しました。保険の補綴物(被せ物や詰め物)を作成して得られる金額と、自費の補綴物を作成して得られる金額が大きな差があるのもまた事実で、これは現実の話しであり避けられない現実と思うしかありませんでした。
ちなみに保険の歯科治療では歯肉に対しての前処理も行いませんし、削るバーも安価な物を使わざるを得ません。型取りの材料は全国的に同じ物でしょう。一方で自費の歯科治療では変形率の低いゴムの材料で型取りを行い、それに流す石膏の種類も金額的には保険の歯科治療に使う物の何倍もします。
この事実を知りガッカリされる方もおられるかも知れませんが、経営の異なる技工所を歯科医院がコントロールは出来ませんし、何より国の保険制度による決まり事の中の約束事です。
法律で認められたなかで保険の歯科治療は最善を尽くし、患者さんから大切なお金を全顎頂く自費の歯科治療ではより高い治療品質を心がけ、歯科医師と歯科技工士がお互いプロとして恥ずかしくない仕事をし、保険・自費の隔たりなく成すべき事をする歯科治療法を探し続けるのみです。
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