CR(レジン)による審美性の高い白い前歯の治療 | 診療ノート | 新小岩の歯医者 大塚歯科クリニック

とても真面目で、歯科治療にも積極的な患者さんです。ところが他の歯科医院による治療の一環で、前歯の変色部を切削して樹脂を詰められたということでした。歯科医院によって診査診断の基準があり一様に判断はできませんが、一般的に早計に削る必要の無い変色や変質を虫歯と伝えて削ってしまう歯科医院が多いのも事実です。

歯科医師はプロであり、科学者でもありますから仮に患者さんからの強い希望があったとしても避けるべき切削はあります。削るものは削りますが安易に削ってはいけない時は、その理由を説明を尽くし患者さんに安易に歯を削ったり、抜いたりすることを思いとどまって頂く事も歯科医師の務めだと、大塚歯科クリニックは考えます。ましてや売上げの為に急ぐ必要の無い処置や歯科治療をおこなうのはもってのほかです。

皮肉なことに真面目で協力的な誠実な患者さんほど、歯科医師からの提案を素直に聞き入れ治療に進まれる傾向にあります。その結果このようなパッチワークのような、つぎはぎだらけの歯になってしまいます。歯科治療に対して不真面目では困りますが、歯を削る(切削)、または歯を抜く(抜歯)などを積極的に提案する歯科医師の前では慎重になって頂きたいと心から願います。

数十種類のCR(コンポジットレジン)から、患者さんの天然歯に最も合う色をアシスタントとともに選びました。今回は右の前歯(向かって左側の歯)だけを CR で修復しました。写真をご覧頂くとお分かりの様に、術後の破折を予防するために先端を、やや短くしております。

歯科治療にお詳しい方はお察しかもしれませんが、歯軋りと食い縛りについてもお悩みをお持ちで、脱落や破折を繰り返してきた患者さんです。つまり顎位と噛み合わせの不調和から前歯部への負担が大きくなり、その結果として応力によって歯牙の特性が変わったり、力によるエナメル質の変化に繋がることがあります。その結果、変色につながったり極めて初期の虫歯となることがあります。

そのため欠けてしまった右前歯は処置を進めましたが、他にも見受けられる変色部を次々と CR(コンポジットレジン)でやり治すことはせずに、次回のご来院でまず変色部の研磨を行うことにしました。それでも消えない場合、エナメル質が欠損して穴が空いている場合は、やはり歯を守る「鎧」が無い訳ですから、一般的な歯科治療として「穴を埋める」または「鎧をつくる」という歯科治療をしなくてはなりません。

*治療費は全て税込の価格となっております。
*院長による治療をご希望の場合は必ず事前にお電話にてご相談のうえご予約ください。